転職を迷っているなら副業で市場価値を試す|辞めずにできる確認法

転職を迷っているなら副業で市場価値を試す|辞めずにできる確認法 副業

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「転職したい。でも、自分が外で通用するのか分からない」

これが、20代が転職に踏み切れない理由のかなり大きな部分を占めています。今の会社しか知らないので、自分の値段が分からない。分からないから決められない。

結論 辞めるかどうかを決める前に、会社を辞めずに市場価値を測る方法があります。副業です。
ここでの副業はお金を稼ぐためではなく、「自分のスキルが外で値段をつけてもらえるか」を確かめるためのものです。数万円で十分です。

この記事では、なぜ転職より先に副業なのか、副業は禁止されていないのか、そして市場価値を測るための副業の選び方を整理します。

辞めずに試せます
この記事でわかること
  • なぜ「転職より先に副業」なのか
  • 副業は法的に禁止されているのか(厚労省の基準)
  • 市場価値が「測れる副業」と「測れない副業」の違い
  • やってみると何が分かるのか
  • 始め方と、税金・時間の注意点

なぜ、転職より先に副業なのか

転職は、やり直しにコストがかかります。合わなければまた辞めることになり、経歴に短期離職が増えます。

一方、副業は合わなければやめればいいだけです。何も失いません。

転職して確かめる副業で確かめる
リスク合わなければ経歴に残るやめるだけ。何も残らない
収入一時的に途切れる可能性途切れない(むしろ増える)
分かることその会社が合うか自分のスキルに値段がつくか
かかる時間4〜6か月数週間で1件受けられる
やり直し難しい何度でもできる
「試す」目的なら、副業のほうが圧倒的にコストが低い

もちろん、今の職場が原因で心身に負担が出ているなら、副業より先に環境を変えてください。この記事は「致命的な不満はないが、将来が不安」という段階の人向けです。

データ|副業の目的が変わってきている

パーソル総合研究所の「第四回 副業の実態・意識に関する定量調査」(2025年10月発表)によると、正社員の副業実施率は11.0%と過去最高を記録しました。前回調査から4.0ポイントの上昇です。

年代別に見ると若年層の上昇が目立ち、20代男性では20.2%と平均を大きく上回っています。

注目すべきは「理由の変化」 同じ調査では、「副収入を得たい」「本業の収入だけでは不十分」といった収入補填の理由が、2023年調査より減少しています。
一方で、「副業で好きなことをやりたい」「自分のスキルが他の場所でも通用するか試したい」といった理由が上昇しています。

出典:パーソル総合研究所「第四回 副業の実態・意識に関する定量調査」

つまり、副業の動機がお金だけでなく、キャリア形成や市場価値の確認へと広がっているということです。この記事で扱うのは、まさにその使い方です。

そもそも、副業は禁止されているのか

ここが最初の関門です。結論から言うと、国の基準では「原則できる」に変わっています。

厚生労働省は2018年1月、企業が就業規則を作るときの手本となる「モデル就業規則」を改定し、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定を削除しました。

代わりに置かれたのが、この条文です。

厚生労働省 モデル就業規則(副業・兼業)

「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。」

ただし、次のような場合には会社が禁止・制限できるとされています。

  • 労務提供上の支障がある場合
  • 業務上の秘密が漏えいする場合
  • 競業により自社の利益が害される場合
  • 自社の名誉や信用を損なう行為がある場合

出典:厚生労働省「副業・兼業」/モデル就業規則

裁判例でも、勤務時間以外の時間をどう使うかは基本的に労働者の自由とされており、会社が副業を制限できるのは上のような例外的な場合に限られます。

まず自社の就業規則を確認する

とはいえ、実際に適用されるのは自分の会社の就業規則です。国のモデルはあくまで手本なので、会社によって規定は異なります。

  • 社内サイトか、総務・人事で就業規則を確認する
  • 「副業」「兼業」「二重就労」の項目を探す
  • 許可制なのか、届出制なのか、禁止なのかを見る
  • 禁止でも、本業に支障のない範囲なら認められる場合がある
公務員は別です 国家公務員・地方公務員には、法律で営利企業への従事等の制限があります。この記事の内容は当てはまりません。所属先の規程を必ず確認してください。

市場価値が「測れる副業」と「測れない副業」

ここが、この記事でいちばん大事なところです。同じ副業でも、目的が「お金」か「市場価値の確認」かで、選ぶべきものが変わります。

測れる副業測れない副業
例ライティング/デザイン/動画編集/SNS運用/資料作成代行/オンライン家庭教師コンビニ・飲食のアルバイト/ポイ活/アンケート回答
報酬の決まり方スキルと成果物に対して値段がつく時間に対して支払われる
分かること自分のスキルに市場価格があるか体力があるか
転職への活用職務経歴書に書ける書きにくい
目的が「確認」なら、時給制ではなく成果物に値段がつく仕事を選ぶ

アルバイトが悪いわけではありません。生活費を作るならアルバイトのほうが確実です。ただし市場価値を測る目的には向きません。時給は、あなたのスキルではなくその店の相場で決まるからです。

選び方のコツ 本業で使っているスキルの、隣を選んでください。
営業なら「営業資料の作成代行」、事務なら「データ入力・書類の整理」、接客なら「オンライン接客・カスタマーサポート」。まったく新しいことより、今できることに値段がつくかを試すほうが早く答えが出ます。

やってみると、何が分かるのか

1|自分のスキルに、値段がつくかどうか

いちばん大きいのはこれです。会社の外で、誰かがあなたの仕事にお金を払う。これが起きた時点で、市場価値がゼロではないことが証明されます。

金額は関係ありません。3,000円でも、証明されたという事実は変わりません。

2|その仕事が、本当に好きかどうか

「今の仕事が合わない。別の職種に行きたい」と思っている人ほど、これを先に確かめる価値があります。

やりたいと思っていた仕事が、実際にやってみると退屈だった——これは珍しくありません。転職してから気づくより、副業で気づくほうがはるかに安上がりです。

3|会社の看板が、どれだけ効いていたか

会社の名前がない状態で仕事を受けると、自分個人がどう評価されるかが分かります。

思ったより通用したなら、転職の選択肢は広いということ。通用しなかったなら、今の会社で積むべきものがまだあるということです。どちらも有益な情報です。

4|職務経歴書に書ける材料が増える

第二新卒の職務経歴書は、書けることが少なくて困りがちです。副業の実績はそのまま書ける材料になります。

「本業と並行して、◯◯の案件を△件担当」と書けるだけで、主体性の証明になります。これは在籍年数では作れない材料です。

始め方|3ステップ

今月中にできること
  1. 就業規則を確認する(副業・兼業の項目を見る)
  2. クラウドソーシングに登録し、案件の相場を見る(応募しなくていい)
  3. いちばん小さい案件を1件だけ受ける(金額は問わない)

目標は「稼ぐこと」ではなく「1件完了させること」です。

2番目だけでも意味があります。自分のスキルの案件に、いくらの値段がついているかを見るだけで、市場の相場が分かります。求人を見るのと同じ効果です。

注意点|税金・時間・情報

注意点内容
税金給与所得者で、副業の所得が年20万円を超える場合は確定申告が必要。20万円以下でも住民税の申告が必要な場合がある
時間本業に支障が出ると、就業規則上の制限にかかることがある。週数時間から
情報本業の顧客情報・社内資料は絶対に使わない。秘密漏えいは制限の対象
競業本業と直接競合する相手の仕事は避ける
税の詳細は国税庁・お住まいの自治体でご確認ください

3つ目は特に重要です。本業で得た情報を副業に流用すると、就業規則違反になるだけでなく、法的な責任を問われる可能性があります。使うのは「スキル」であって「情報」ではありません。

副業で市場価値を試すことについてのよくある質問

Q
会社が副業禁止です。それでもできますか?
A
就業規則に従うのが前提です。ただし厚生労働省のモデル就業規則は「勤務時間外は他社の業務に従事できる」としており、会社が制限できるのは労務提供上の支障や秘密漏えいなど例外的な場合とされています。まず規定の内容(禁止か、許可制か、届出制か)を確認し、判断に迷う場合は人事に確認してください。
Q
住民税で会社に副業がバレますか?
A
住民税の額から気づかれる可能性はあります。確定申告の際に住民税の徴収方法を選べる場合がありますが、自治体や所得の種類によって取り扱いが異なります。詳細はお住まいの自治体の税務窓口でご確認ください。
Q
スキルがないので、受けられる案件がありません。
A
「スキル」を大きく考えすぎている可能性があります。データ入力、文字起こし、簡単な資料作成など、実務経験が浅くても受けられる案件はあります。まずは案件一覧を眺めて、何にいくらの値段がついているかを見るところから始めてください。
Q
副業をすると転職で不利になりませんか?
A
不利にはなりにくく、むしろ材料になります。「本業と並行して案件を担当していた」は主体性の証明として書けます。ただし、本業に支障が出ていた印象を与えないよう、量と両立の仕方は説明できるようにしておいてください。
Q
いくら稼げるようになったら転職を考えるべきですか?
A
金額は判断基準になりません。この記事で提案しているのは「稼ぐため」ではなく「自分のスキルに値段がつくかを確かめるため」の副業です。1件完了した時点で、その確認は終わっています。そこから先は、転職するかどうかの別の判断です。

まとめ|稼ぐためではなく、確かめるために

この記事のまとめ
  • 転職は失敗すると経歴に残る。副業はやめるだけで何も残らない
  • 正社員の副業実施率は11.0%と過去最高。20代男性は20.2%
  • 副業の理由は収入補填からキャリア形成へ広がっている
  • 厚労省のモデル就業規則は「勤務時間外は他社の業務に従事できる」
  • ただし自社の就業規則を必ず確認する。公務員は別
  • 測るなら時給制ではなく、成果物に値段がつく仕事を選ぶ
  • 目標は稼ぐことではなく1件完了させること

転職するかどうかを迷っているとき、いちばん足りていないのは決断力ではなく判断材料です。

求人を見れば「世の中の相場」が分かります。副業をやれば「自分の相場」が分かります。この2つがそろえば、辞めるか続けるかは自然と決まります。

※ 本記事は2026年9月時点の情報にもとづく一般的な説明です。就業規則の解釈や税務の取り扱いは個別の事情により異なります。実際の判断は、勤務先の規定・国税庁・お住まいの自治体でご確認ください。

実際に案件を受けて確かめたいなら、副業案件を扱っているサービスを使う方法があります。知り合いのつてが無くても、掲載されている案件から探せます。

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