「新卒で入社したばかりだけど、もう仕事を辞めたい……」
入社してまだ3ヶ月。周りからは「最低でも3年は続けたほうがいい」と言われる。でも自分の中では「このままこの会社にいて本当にいいのか」という不安だけが大きくなっていく。
私もそこにいました。新卒で入った会社を早期に辞め、転職活動を経験した側です。この記事は、当時の自分が知りたかったことを書いています。
一方で、辞めると決めていなくても転職活動は始められます。求人を見る、話を聞く、選択肢を調べる。まずは「今の会社以外の世界」を知るところからで大丈夫です。
転職活動を始める前の私は、「辞めると決めてから転職活動をするもの」だと思っていました。実際にやってみて、その前提が違ったと分かったのがいちばん大きな収穫でした。
- 早期退職を考えたとき、実際に何が怖かったのか
- 「転職活動を始める=辞める」ではない、という話
- 最初にやったこと(求人を見ただけ)
- やってみて分かった3つのこと
- 今すぐできる3ステップ
辞めたいと思ったとき、いちばん怖かったこと
正直に書きます。当時いちばん怖かったのは、仕事のつらさそのものではありませんでした。
次の転職先が見つからなかったらどうしよう——これでした。
- そんなに早く辞めたら転職で不利になる
- 職歴に傷がつくんじゃないか
- もう少し我慢するべきなんじゃないか
- 自分が甘いだけなんじゃないか
この4つを、何度も頭の中で往復していました。当時は知りませんでしたが、厚生労働省の調査では大卒の33.8%が3年以内に離職しています。3人に1人です。この数字を先に知っていたら、あそこまで自分を責めなかったと思います。
そして実際に転職活動を始めてみると、考え方が変わっていきました。「今の会社を辞めたら終わり」ではなく、「今の会社以外にも選択肢がある」と分かったからです。
転職活動を始めても、辞めなくていい
ここが、迷っている人にいちばん伝えたい部分です。
「転職活動を始める=必ず会社を辞める」ではありません。いきなり応募する必要もありません。次のような情報収集も、立派な転職活動です。
| やること | 会社に影響は? | 得られるもの |
|---|---|---|
| 求人サイトを見る | なし | 相場・応募できる範囲 |
| 転職サービスに登録する | なし | 自分に来る求人の傾向 |
| エージェントに相談する | なし | 第三者から見た自分の経歴 |
| 未経験可の求人を調べる | なし | 職種を変える余地があるか |
選択肢を知った結果、「もう少し今の会社で頑張ってみよう」となっても構いません。逆に「やっぱり転職しよう」と気持ちが固まることもあります。
どちらにしても、知らないまま悩み続けるより、実際の選択肢を見てから決めるほうが後悔しません。
最初にやったのは、求人を見ることだけ
いざ始めようとしたとき、正直、何からすればいいのか分かりませんでした。結局やったのは、転職サイトとエージェントに登録して、求人を眺めることだけです。
見ていたのはこの6つでした。
- 自分の経験でどんな仕事に応募できるのか
- 未経験でも挑戦できる仕事はあるのか
- 給料はどれくらいなのか
- 休日はどれくらいあるのか
- 今の会社と比べてどんな環境なのか
- 自分の希望する働き方に合っているか
見る前は今の会社を辞めたら次なんてないと本気で思っていました。実際に見てみると、自分が知らなかった仕事が普通にたくさんありました。
やってみて分かった3つのこと
1|会社の中だけにいると、視野が驚くほど狭くなる
これは実際にやって強く感じたことです。
毎日その会社で働いていると、上司の言うこと、会社の働き方、先輩のキャリア、評価制度、仕事の進め方——それが「社会人として普通のこと」だと思えてきます。
でも求人を見始めると、休日が多い会社、未経験から挑戦できる会社、若いうちからキャリアアップできる会社、働き方を選べる会社、逆に条件はいいが仕事が厳しい会社——幅がまったく違いました。
自分がいた場所は、社会の標準ではなく、ただの1サンプルだったということです。
2|合わないのは「自分」ではなく「その会社」かもしれない
1つ目から自然に出てくる結論です。
今の会社が合わないからといって、「自分は社会に向いていない」とは限りません。単純に、その会社が自分に合っていないだけかもしれない。
この考え方を持てたのは、転職活動を始めてからでした。会社の中にいるあいだは、比べる相手がいないのですべての原因が自分に見えてしまいます。
3|「辞める・続ける」の2択ではなかった
以前の私は、選択肢が2つしかないと思っていました。今の会社を続けるか、辞めるか。
実際には、「他の会社を見てから決める」という3つ目がありました。求人を見る。話を聞く。自分の市場価値を知る。それから考えても、まったく遅くありません。
選択肢を知ったうえで今の会社を続けるなら、それは我慢ではなく、立派な選択です。
「3年は続けろ」に悩んでいたときのこと
この言葉にはかなり悩まされました。仕事を続けることで得られる経験があるのは確かですし、短期間で何度も転職を繰り返すことには注意が必要です。
ただ、「3年続けること」そのものが目的になってしまうのは違うと思っています。
「あと2年9ヶ月我慢すれば3年になる」——この理由だけで働き続けて、本当に自分の将来が良くなるのか。一度は考えたほうがいい問いです。
今すぐやってほしい3つのこと
いきなり退職届を出す前に、この3つだけやってみてください。
- 辞めたい理由を書き出す
人間関係/仕事内容/給料/休日/将来性。頭の中で考えず、紙かスマホに出す - 他の求人を見てみる
今の会社しか知らない状態で判断しない。「こんな仕事もあるのか」を知るだけでいい - 一人で全部決めない
家族・友人・転職経験者・エージェント。話すだけで考えが整理される
3つ目は特に効きます。私も「本当に転職して大丈夫なのか」「自分の判断は間違っていないか」を一人で何度も回していました。声に出すと、悩みの輪郭がはっきりします。
- すぐ退職するよう迫られないか確認する
- 希望条件は正直に伝える(「なんでもいい」は精度を落とす)
- 紹介された求人を鵜呑みにせず、自分でも調べる
- 1社に絞らず、複数を比較する
逆に、これをやると失敗する
「転職活動を始めていい」と書きましたが、勢いで転職することをすすめているわけではありません。
- 今の会社が嫌だから、という理由だけで次を決める
- 求人をよく確認せずに応募する
- 転職先に求める条件を整理しないまま動く
- 退職後の生活費を計算していない
- どこでもいいから辞めたいという状態で転職する
今の会社から逃げたい気持ちが強いときほど、次の会社は慎重に選んでください。基準は「辞めること」ではなく「次でどう働きたいか」です。
また、ハラスメントや過度な長時間労働など、心身への負担が明らかに大きい環境なら話は別です。その場合は在職にこだわらず、周囲や専門機関に相談しながら自分の安全を優先してください。
よくある質問
まとめ|まず「外の選択肢」を知るところから
- 大卒の33.8%が3年以内に離職。悩んでいるのはあなただけではない
- 転職活動を始める=辞める、ではない。情報収集も転職活動
- 最初にやるのは求人を見ることだけでいい
- 会社の中だけにいると、そこが社会の標準に見えてしまう
- 合わないのは自分ではなく、その会社かもしれない
- 選択肢は「辞める・続ける」の2つではなく、「見てから決める」がある
- ただし、逃げたい気持ちが強いときほど次は慎重に選ぶ
今の会社しか知らない状態で、これからの人生をすべて決める必要はありません。求人を見るだけでもいい。誰かに相談するだけでもいい。
情報を集めたうえで自分で選んだ経験は、転職してもしなくても無駄になりません。それは次にまた迷ったときの、判断の基準になります。
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