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「既卒になってしまった。就活って、何から始めればいいんだろう」
「新卒のときと同じやり方でいいの?」
卒業してから就職先を探す、あるいは一度入った会社を辞めてもう一度就職する。このとき多くの人がつまずくのは、新卒の就活と同じつもりで動いてしまうことです。
既卒の就活は、応募できる枠も、聞かれることも、使える支援も違います。逆に言えば、違いを知っていれば、既卒だからという理由だけで不利になることはありません。
ここが決まると、応募できる枠が広がり、書類も面接も一気に楽になります。そして既卒には、無料で使える公的な支援機関があります。
- 新卒の就活と既卒の就活は、何が決定的に違うのか
- 既卒でも「新卒枠」に応募できる理由(国の指針)
- 既卒が無料で使える公的な支援機関
- 既卒の就活を進める5ステップ
- つまずきやすい3つのポイント
既卒の就活は、新卒の就活と「ルールが違う」
まず、どこが違うのかをはっきりさせます。
| 新卒の就活 | 既卒の就活 | |
|---|---|---|
| スケジュール | 全員一斉。時期が決まっている | 通年。自分で組む |
| 評価の軸 | ポテンシャル | ポテンシャル+空白期間の説明 |
| 必ず聞かれること | 学生時代に力を入れたこと | 卒業後、何をしていたか |
| 応募できる枠 | 新卒枠 | 新卒枠+既卒枠+中途枠 |
| 情報の入手先 | 大学のキャリアセンター・就活サイト | 自分で探す必要がある |
この表で注目してほしいのは2つです。
ひとつは応募できる枠が増えていること。既卒は不利になるだけではなく、選べる範囲は実は広がります。もうひとつは情報が自動的には入ってこなくなること。大学にいたときのように、案内が届くことはありません。
既卒でも「新卒枠」に応募できる
意外と知られていませんが、これが既卒の就活の前提になります。
厚生労働省は「青少年雇用機会確保指針」にもとづき、企業に対して卒業後3年以内の既卒者は「新卒枠」で応募を受け付けるよう求めています。「卒業後3年以内の既卒者は、『新卒枠』での応募受付を!」というリーフレットを出して、事業主に周知しています。
- 卒業後3年以内なら、新卒採用の枠に応募できる可能性がある
- 企業側も「経験が浅い人を採る前提」で見ている
- 職務経歴の厚さではなく、これから伸びるかどうかで評価される
出典:厚生労働省「青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)について」
つまり「既卒だから中途採用しか受けられない」は誤解です。まず新卒枠・既卒枠・中途枠の3つが候補になると考えてください。
ただし、この「3年」には期限があります。迷っている時間そのものが、選べる枠を狭めていくということでもあります。
既卒が無料で使える、公的な就職支援
ここは、多くの就活情報サイトが触れない部分です。既卒には、国が用意している無料の支援機関があります。
| 新卒応援ハローワーク | わかものハローワーク | |
|---|---|---|
| 対象 | 卒業予定者と、卒業・中退からおおむね3年以内 | 正社員就職を目指すおおむね35歳未満 |
| 体制 | ジョブサポーターによる支援 | 担当者制の個別支援 |
| 内容 | 職業適性検査/エントリーシート・履歴書の相談/面接指導 | 応募書類の書き方/模擬面接/企業説明会・面接会/就職後の定着支援 |
| 費用 | 無料 | 無料 |
「ハローワークは仕事を辞めた人が行くところ」というイメージがあるかもしれませんが、新卒応援ハローワークは、卒業予定者と既卒者のための窓口です。役割がまったく違います。
- 無料。しかも担当者がついて、書類も面接も見てもらえる
- 民間サービスと違い、紹介した人数で報酬が変わる仕組みではない
- 模擬面接や企業説明会など、実地の練習ができる
既卒の就活を進める5ステップ
STEP1|空白期間の説明を1本に決める
最初にやるのはこれです。求人探しより先です。
既卒の面接では「卒業後、何をしていましたか」が必ず来ます。ここで詰まると、他がどれだけ良くても止まります。逆にここさえ通れば、あとは普通の就活です。
| 状況 | 言い方の方向性 |
|---|---|
| 就活がうまくいかなかった | 「業界を絞りすぎていた。今は◯◯まで視野を広げて見ています」 |
| やりたいことが決まらなかった | 「◯◯を経験する中で、△△の仕事に関心を持つようになりました」 |
| 資格・勉強をしていた | 事実を具体的に(何を、どれくらい、結果は) |
| 入った会社を短期で辞めた | 「◯◯が想定と違った。次は△△を確認したうえで選んでいます」 |
| 体調を崩していた | 「療養していました。現在は問題なく勤務できます」で十分 |
ポイントは長く語らないことです。説明が長いほど、こちらが引け目を感じていることが伝わります。2〜3文で切り上げてください。
STEP2|応募する枠を決める
既卒は3つの枠を使えます。どれを主軸にするかで、探す場所が変わります。
| 枠 | 向いている人 | 探す場所 |
|---|---|---|
| 新卒枠 | 卒業後3年以内/同期と一緒に研修を受けたい | 新卒応援ハローワーク・新卒向けサイト |
| 既卒・第二新卒枠 | 短期就業の経験がある/早く働き始めたい | 既卒向けエージェント・わかものハローワーク |
| 中途枠 | 職務経験が1年以上ある | 転職サイト・転職エージェント |
迷ったら新卒枠と既卒枠の併用から始めてください。中途枠は経験が問われるため、職歴が短いうちは通過率が落ちます。
STEP3|書類を作る(1回作れば使い回せる)
履歴書と、職歴があるなら職務経歴書。既卒で職歴がない場合でも、書けることはあります。
- アルバイトで担当していた業務(人数・役割・期間を具体的に)
- 卒業後に学んだこと・取得した資格
- 学生時代の経験(既卒でも使えます)
- 短期でも就業経験があれば、担当した業務
書き方に迷ったら、新卒応援ハローワークで添削してもらえます。無料です。自分の書類は自分では読めないので、一度は第三者に見てもらってください。
STEP4|公的支援と民間サービスを併用する
どちらか一方に絞る理由はありません。役割が違うので、両方使うのが効率的です。
| 公的支援(ハローワーク) | 民間エージェント | |
|---|---|---|
| 費用 | 無料 | 無料(企業が負担) |
| 強み | じっくり相談できる・練習の場がある | 求人の量・日程調整の代行 |
| 使い方 | 書類と面接の練習 | 求人の幅を広げる |
STEP5|面接を受ける
既卒の面接で問われるのは、結局この3つです。
- 卒業後、何をしていましたか(STEP1で用意した答え)
- なぜこの会社なのか(1と矛盾しないこと)
- 今後どうしたいのか(1・2から自然につながること)
この3つが1本の線になっていれば、既卒であることは問題になりにくくなります。
既卒の就活でつまずく3つのポイント
1|空白期間を隠そうとする
いちばん多い失敗です。隠すと、必ず深掘りされて崩れます。不利に見えることは、先に自分から触れて説明したほうが印象が良くなります。
2|一人で抱えて、情報が入ってこない
大学を離れると、就活の情報が自動的には来なくなります。ここで差がつきます。新卒応援ハローワークでも民間サービスでもいいので、情報が入ってくる場所を1つ確保してください。
3|受かりそうな会社ばかり受けてしまう
焦りが出ると、通過率で応募先を選び始めます。しかし「受かりそうだから」で決めた会社は、入社後に同じ悩みを繰り返します。条件を1つだけでいいので、譲れない軸を決めてから応募してください。
既卒の就活についてよくある質問
まとめ|既卒は不利ではなく、ルールが違うだけ
- 既卒の就活は新卒とルールが違う。同じつもりで動くと失敗する
- 最初にやるのは空白期間の説明を1本決めること
- 卒業後3年以内なら新卒枠にも応募できる(厚労省の指針)
- 新卒応援ハローワーク(卒業後おおむね3年以内)とわかものハローワーク(おおむね35歳未満)が無料で使える
- 公的支援と民間エージェントは併用していい
- 空白期間は隠さず、短く説明する
- 「受かりそうだから」で応募先を選ばない
既卒の就活でいちばんつらいのは、相談する相手も、情報が入ってくる場所もなくなることです。だからこそ、無料で担当者がついてくれる公的な窓口を、最初に確保しておく価値があります。
既卒は不利な立場ではなく、ルールが違うだけです。違いを知って、そのルールで動いてください。
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