「転職エージェントに登録するしかないのかな」
「お金がないから、何もできない気がする」
早期離職してから動こうとするとき、多くの人が民間サービスしか思いつきません。でも、国と自治体が用意している無料の支援は、想像よりずっと多いです。
就職の相談/お金の支援/学び直し/労働問題の相談/会社選びの情報。すべて無料です。
そして民間の転職エージェントと併用して構いません。どちらか一方に絞る必要はありません。
この記事では、20代が使える公的支援を一覧にして、状況別にどこへ行けばいいかまで整理します。
- なぜ公的支援を先に知っておくべきなのか
- 就職の相談ができる4つの窓口
- お金の支援・学び直しの支援
- 労働問題の相談先
- 状況別に「まずどこへ行くか」
なぜ、公的支援を先に知るべきか
民間のサービスが悪いわけではありません。ただ、立場が違います。
| 公的支援 | 民間エージェント | |
|---|---|---|
| 費用 | 無料 | 無料(企業が負担) |
| 収益構造 | 紹介人数で報酬が変わる仕組みではない | 採用が決まると企業から報酬 |
| 強み | じっくり相談できる/練習の場がある/お金の制度も扱う | 求人の量、日程調整の代行 |
| 弱み | 求人の量は限られることがある | 急かされることがある |
とくに「まだ辞めるか決めていない」「何をしたいか分からない」という段階では、公的支援のほうが向いています。急かされないからです。
①就職の相談ができる4つの窓口
| 窓口 | 対象 | できること |
|---|---|---|
| 新卒応援ハローワーク | 卒業予定者と、卒業・中退からおおむね3年以内 | 職業適性検査/応募書類の相談/面接指導 |
| わかものハローワーク | 正社員就職を目指すおおむね35歳未満 | 担当者制の個別支援/模擬面接/企業面接会/就職後の定着支援 |
| ジョブカフェ | 各都道府県の若者 | 職業相談・カウンセリング/就職セミナー/職場体験/職業紹介 |
| 地域若者サポートステーション | 働くことに悩みを抱えている若者 | 専門的な相談、就労に向けた支援 |
カウンセリング・職業相談・セミナー・職場体験・職業紹介などを1か所ですべて無料で受けられるのが特徴です。多くは県庁所在地にあり、ハローワークが併設されている場合もあります。
迷ったら、まず自分の年齢と状況で選んでください。卒業後3年以内なら新卒応援ハローワーク、正社員就職を目指すならわかものハローワーク、地域の情報も欲しいならジョブカフェです。
②お金の支援
辞めたあとの生活が不安な場合に使える制度です。
| 制度 | 内容 | 相談先 |
|---|---|---|
| 求職者支援制度 | 雇用保険を受給できない人が、無料の職業訓練を受けながら月10万円の給付金を受給できる(支給要件あり) | ハローワーク |
| 住居確保給付金 | 離職・廃業から2年以内など一定の要件を満たす場合、家賃相当額を原則3か月(延長で最長9か月)自治体が家主へ直接支払い | 自治体の自立相談支援機関 |
| 国民年金保険料の免除・納付猶予 | 失業を理由に申請できる。未納で放置しない | 市区町村・年金事務所 |
短期離職だと失業保険の受給資格を満たさないことが多いため、求職者支援制度はとくに知っておく価値があります。
③学び直しの支援
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 教育訓練給付制度 | 指定講座の受講費用の一部が支給される。一般20%/特定一般 最大50%/専門実践 最大80%(支給要件あり) |
| ハロートレーニング(公的職業訓練) | 無料または低額で受けられる職業訓練 |
スクールに申し込む前に、その講座が教育訓練給付の指定講座かを確認してください。知らずに全額自己負担している人が少なくありません。
④労働問題の相談
| 窓口 | 相談できること |
|---|---|
| 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局) | 解雇・労働条件・いじめ・嫌がらせなど。無料・匿名可 |
| 労働基準監督署 | 長時間労働、未払い賃金など法令違反の疑い |
| こころの耳(厚生労働省) | 心身の不調。電話・SNS・メール。匿名・無料 |
| 法テラス | 法的トラブル全般。無料法律相談は収入・資産の要件あり |
「こころの耳」は電話・SNS・メールで無料・匿名で相談できます。会社には知られません。
⑤会社を選ぶときに使える情報
あまり知られていませんが、会社選びにも公的な仕組みがあります。
| 仕組み | 内容 |
|---|---|
| 青少年雇用情報の提供(若者雇用促進法) | 応募者から求めがあった場合、企業は職場情報を提供する義務がある。離職者数/研修の有無と内容/所定外労働時間/有給取得状況など |
| ユースエール認定制度 | 若者の採用・育成に積極的で雇用管理が優良な中小企業を厚生労働大臣が認定。離職率20%以下、月平均所定外労働20時間以下などが基準 |
「残業時間を聞くのは失礼では」と遠慮する必要はありません。制度上、想定されている行為です。
状況別|まずどこへ行くか
| いまの状況 | 最初に行く場所 |
|---|---|
| 心身がつらい | こころの耳/医療機関。就職活動より先 |
| ハラスメント・違法な労働環境がある | 総合労働相談コーナー |
| 辞めたばかりで、生活費が不安 | ハローワーク(求職者支援制度)+市区町村の窓口 |
| 卒業後3年以内で、就職先を探している | 新卒応援ハローワーク |
| 正社員就職を目指している(35歳未満) | わかものハローワーク |
| 何がしたいか分からない | ジョブカフェ(適性検査・カウンセリング) |
| スキルを身につけたい | ハローワーク(教育訓練給付・職業訓練) |
公的支援についてよくある質問
まとめ|使えるものは、思っているより多い
- 公的支援は就職相談/お金/学び直し/労働問題/会社選びの5種類
- 就職相談は新卒応援ハローワーク・わかものハローワーク・ジョブカフェ・サポステ
- 雇用保険が出なくても求職者支援制度(無料訓練+月10万円)がある
- 家賃は住居確保給付金、年金は免除・納付猶予を申請できる
- スクール代は教育訓練給付で最大80%が支給される場合がある
- 労働問題は総合労働相談コーナー(無料・匿名)
- 民間エージェントと併用していい
早期離職したあと、「もう自分にはどうしようもない」と感じることがあります。でも実際には、使える制度を知らなかっただけ、というケースがほとんどです。
相談は無料です。まずは電話を1本かけるところから始めてください。
※ 本記事は2026年9月時点の制度にもとづく一般的な説明です。対象要件や支給内容は変更される場合があり、個々の状況によっても異なります。最新の情報は厚生労働省の各サイト、ハローワーク、お住まいの自治体でご確認ください。
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