「仕事がつらい」
「毎朝、会社に行くのがしんどい」
「でも、これくらいで弱音を吐いていいのかも分からない」
20代でこう感じているとき、いちばん困るのはつらさの正体が自分でも分からないことです。仕事量なのか、人間関係なのか、そもそも向いていないのか。分からないから、どうすればいいかも決まりません。
「仕事がつらい」は、4つに切り分けると対処法が変わります。
量がつらい/人がつらい/内容がつらい/将来がつらい——どれかによって、社内で解決できるのか、環境を変えるべきなのかが決まります。まずは切り分けるところからです。
この記事では、つらさの分解の仕方と、今日からできる小さな対処、そして我慢してはいけないサインを整理します。
- 仕事にストレスを感じている人が、実際どれくらいいるのか
- 我慢してはいけない「危険なサイン」と、無料の相談窓口
- 「つらい」を4つに切り分ける方法
- タイプ別に、今日からできること
- 環境を変えるべきかどうかの判断基準
つらいと感じているのは、あなただけじゃない
まず前提を共有させてください。厚生労働省の「令和6年 労働安全衛生調査(実態調査)」によると、現在の仕事や職業生活に関することで強い不安・悩み・ストレスとなっていると感じる事柄がある労働者は68.3%でした。
およそ3人に2人です。そして、その中身の内訳がこちらです。
| 強いストレスの原因 | 割合 |
|---|---|
| 仕事の量 | 43.2% |
| 仕事の失敗、責任の発生等 | 36.2% |
| 仕事の質 | 26.4% |
「つらいと感じる自分が甘いのでは」と思う必要はありません。つらさを感じること自体は、多数派の状態です。
ただし、多数派だから我慢しろという話ではまったくありません。次の章だけは、先に読んでください。
これに当てはまるなら、我慢しないでください
- 眠れない/夜中に何度も目が覚める
- 食欲がない、または食べすぎてしまう
- 朝、身体が起き上がらない
- 休日に何をしても回復しない
- 通勤中に涙が出る、動悸がする
- 「消えてしまいたい」と思うことがある
これらは気持ちの問題ではなく、身体に出ているサインです。根性で乗り切るものではありません。
当てはまるものがあるなら、まず休んでください。そして、一人で抱えないでください。厚生労働省が運営する無料の相談窓口があります。
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト。電話・SNS・メールで相談できます。会社には知られません。
- 電話相談(フリーダイヤル 0120-565-455)平日17:00〜22:00/土日10:00〜16:00
- SNS相談 平日17:00〜22:00/土日10:00〜16:00
- メール相談 24時間受付(1週間以内に返信)
※祝日・振替休日・年末年始を除く。詳細は「こころの耳」公式サイトをご確認ください。
また、長時間労働やハラスメントなど労働環境そのものに問題がある場合は、各都道府県の労働局にある総合労働相談コーナーにも無料で相談できます。
ここから先は、身体に症状は出ていないけれど、つらいという段階の話です。
「つらい」を4つに切り分ける
「仕事がつらい」とひとまとめにしている限り、打つ手が決まりません。まず、どれに近いかを見てください。
| タイプ | こう感じている | まず打つ手 |
|---|---|---|
| ①量がつらい | 終わらない・帰れない・休めない | 社内で調整できる可能性がある |
| ②人がつらい | 特定の人が怖い・職場の空気が合わない | 異動で変わる可能性がある |
| ③内容がつらい | この仕事自体が向いていない | 職種を変えないと解決しない |
| ④将来がつらい | 今は平気だが、10年後この延長にいたくない | 情報を集める段階 |
①量がつらい
ストレスの原因として最も多いのがこれ(43.2%)です。まずやるのは「自分の残業時間を数字で把握すること」。感覚ではなく、月何時間かを出します。
そのうえで上司に相談します。「つらいです」ではなく「今◯件抱えていて、△△が期限に間に合いません。優先順位を決めてください」と、判断を求める形にすると通りやすくなります。
相談しても変わらない、そもそも全員が同じ状態、という場合は会社の構造の問題です。個人の工夫では動きません。
②人がつらい
特定の上司・先輩との関係が原因なら、異動で解決する可能性があります。会社を辞めるより、はるかにコストの低い手です。
ただし、ハラスメントに当たる言動があるなら話は別です。我慢の対象ではありません。社内の相談窓口か、外部の労働相談を使ってください。
③内容がつらい
仕事そのものが合っていないタイプです。これは会社を変えても、同じ職種なら同じことが起きます。職種ごと変える前提で考える必要があります。
見分け方はシンプルです。「上司が全員いい人だったら、この仕事を続けたいか」——ここでNOなら、内容のほうが問題です。
④将来がつらい
いまが極端につらいわけではないけれど、10年後この延長線上にいたくないというタイプ。これは緊急ではないが、放っておくと確実に効いてくる種類のつらさです。
焦って辞める必要はありません。ただし、判断材料を集め始める時期ではあります。20代のうちは、やり直しの選択肢がいちばん広く残っています。
今日からできる3つのこと
大きな決断は今日しなくて大丈夫です。この3つだけやってみてください。
- 1日の中で一番つらかった瞬間を3つ書き出す
抽象的に考えるより、場面から遡るほうが原因が出ます - それが①〜④のどれか、印をつける
ここで打つ手が決まります - 求人を10件だけ見る
応募しなくていい。「外がどうなっているか」を知るだけ
3つ目は、転職するためではありません。今いる場所が、社会の標準なのかどうかを確かめるためです。給与も休日も残業も、比べる相手がいないと「こんなものか」で終わってしまいます。
環境を変えるべきか、判断する基準
切り分けができたら、次はどこまで動くかです。
| 状況 | 取るべき手 |
|---|---|
| 心身に症状が出ている | まず休む・相談する。判断はそのあと |
| ①量・②人がつらい+社内で相談できる余地がある | まず社内で動く(相談・異動) |
| 相談したが変わらない/会社全体がそうなっている | 会社を変えることを検討する |
| ③内容がつらい | 職種を変える前提で情報を集める |
| ④将来がつらい | 在職のまま、選択肢を調べる |
共通して言えるのは、「辞めるか、我慢するか」の二択で考えている限り答えは出ないということです。その手前に「社内で動く」「情報を集める」という段があります。
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まとめ|まず「何がつらいのか」を決める
- 強いストレスを感じる事柄がある労働者は68.3%。つらいのは多数派
- ただし心身に症状が出ているなら、我慢しない。無料の相談窓口がある
- 「つらい」は量/人/内容/将来の4つに切り分けられる
- 量・人は社内で解決できる可能性がある
- 内容がつらいなら、職種を変えないと解決しない
- 将来が不安なら、在職のまま情報を集める
- 「辞めるか我慢するか」の二択で考えない
つらいと感じているとき、いちばんしんどいのは原因が分からないまま、自分を責めてしまうことです。原因が特定できれば、打つ手も決まります。
今日は、今週いちばん嫌だった瞬間を3つ書き出すところまでで十分です。そこから始めてください。
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